安眠するためにめちゃくちゃ役立つテクニックを紹介します。
心理学の研究で効果が実証されていたり、実際のリラクゼーションにも使われているテクニックだけに絞ってあります。
安眠テクニック7つ
色々とリサーチしていった中で個人的にめちゃくちゃおすすめなテクニック7つをまとめました。
もちろん効果に多少の個人差はありますが、④の筆記開示に関しては不安症や鬱病を抱えている方に大きな効果が確認されているので、「日頃からストレスが溜まっているな~」と感じてる人こそ実践する価値があると思います。
①ストレス測定
心理学の世界ではストレスサーモメーターと呼ばれていて、今自分は10点満点中どれぐらいのストレスを抱えているかを測ってみます。
これを行うことで自分のストレス度合いを客観視できるようになります。
大抵の人はどれだけストレスを溜めているのか自覚できていないので、まずはこれを意識的に行うだけでもなんとなーくストレスの強さが把握できるようになります。
ストレスの強さが分かれば、それを下げていきましょう!
目安としてはこんな感じです。
①7~10点→強いストレス(このレベルが長期間続くと心身に不調が起こる)
②5~6点→ほどほどのストレス(日中はこれぐらいがベストだが、夜ならやや高い)
③1~4点→ほとんどストレスを感じていない(心身ともに落ち着いてるので安眠できる)
②ボディスキャン瞑想
ボディスキャンはリラクゼーションなどでよく使われる手法で、顔・上半身・下半身それぞれに力んでいる場所はないか、違和感を感じる場所がないかを探していきます。
ストレスが溜まっていると、どこかしらの筋肉が緊張してしまい、無意識に力が入っていることが多いので、これも自分のストレスを自覚するのに使えます。
さらに、力んでいる場所にゆっくり力を入れてゆっくり抜くと効果アップ(漸進的筋弛緩法とか呼ばれてたり)。
この2つの手順を踏んだ手法は、実際にアメリカの軍隊でも採用されている快眠テクニックで、銃撃戦の最中でも寝落ちできるとかいうヤバさ。
過去の論文(2006年)でも副交感神経の活性化(心拍数や血圧の低下)が確認されてるし、中々に良い感じ(※1)。
もう一つの論文(2016年)では、色んな瞑想法に関する効果を調べたところ、どんな瞑想にも気分や集中力の向上が確認されていました(※2)。
が、ボディスキャンは他の瞑想法よりも、ネガティブな思考を抱える頻度が下がるという大きなメリットがありました。
寝る前にネガティブ思考がループしちゃうと、脳が冴え、全身が力んでしまって眠れなくなるので、これはデカい。
③呼吸法2つ
呼吸を整えるのも単純なことですが大切です。
ずっと強いストレスを抱え続けていると、呼吸が浅くなって酸素の巡りが悪くなるので、心身ともに疲労感が増えちゃいます。
というわけで、バルーンブリージング・タクティカルブリージングの2つを紹介します。
バルーンブリージング
バルーンブリージングはお腹に風船が入っているイメージを持ったうえで、呼吸をしていくことです。
息を吸う時にお腹の中に入っている風船を膨らますイメージでゆっくりと呼吸をしていきます。
吐き出す時は逆に風船がしぼんでいくイメージで行いましょう。
タクティカルブリージング
これはアメリカの軍隊でも使われている呼吸法で、「4秒間、息を吸う→4秒間、息を止める→4秒間、息を吐く→4秒間、息を止める」このループをしばらく繰り返します。
ある程度呼吸が整ってきたら(意識しなくても呼吸が深くなってきた)、そこで中断してオッケーです。
④筆記開示
筆記開示で悩みや不安を誤字なんか気にせず徹底的に書き出します。
自分の思いを包み隠さず書きなぐるのがポイントなので、ちょっと汚い言葉を使ってもOK。
なるべく具体的に自分の思考・感情を書くと、さらに効果を発揮します。
例えばこんな感じ。
「明日のプレゼン大丈夫かな。。なんかそわそわというかイライラした感じがする。
今日は上司にも怒られたし、どうしても失敗するビジョンが湧いてしまう。
客観的に見たら不安になりすぎなだけなんだけど。
失敗しても死ぬわけじゃないし、反省をできるかどうかが大事なんだけど、どうしても思考がぐるぐるループしてるなあ。」
なんだかんだで数百を超える研究が存在してるらしく、個人的にも最強かなと思っているストレス・不安解消テクニックです。
ノートに書く以外にも、友人に相談するのも超効果的です。
率直な思いを受け止めてくれる優しい人が周りにいれば、メッセージを送ってみるのもアリです。
とにかく、ストレスを溜め込みやすい人は考えていること・気持ちをどんどん表に出す機会を作っておきましょう。
明日やらなきゃいけないことを書き出すのも効果アリ
明日やらなきゃいけないことを書き出すのも効果的です。
Todoリストってやつですね。
睡眠を改善させるために、明日やらなきゃいけないことを書いておくだけでも、寝付きが早くなったという研究があります(※3)。
この研究では、57名の若者を集めて今までに達成したことを書いてもらうグループと、未来にやらないといけないことを紙に書くグループに分け、寝付きを調べたところ、紙に書きだしたグループは寝付くのが早くなりました。
さらに、具体的に書けば書くほど効果があるみたいです。
明日やらなきゃいけないことを文字にすることで、そこから連想される不安を抱えづらくなって、寝付きが良くなるって仕組みです。
まあ、ネガティブ思考が頭によぎった状態で眠るのってめちゃくちゃ難しいですよね(笑)
書くことのチカラは絶大!
この2つを行う絶大なメリットが、反芻思考(過去の失敗や後悔などのネガティブな体験を何度も思い返してしまうこと)・未来の不安や悩みを一時的に叩き潰せることです。
この反芻思考とかいうやつはメンタルを病む根本的な原因とも言われてます。
そもそも寝る前に頭がゴチャゴチャしていると、イライラして寝付けないでしょうし、睡眠の質もガタ落ちします。
いったん自分の思いや感情をノートに書いて整理しておくことで、それまで無意識に考えていたネガティブ思考が一時的にストップするという仕組みですね。
特に、筆記開示は心理学的には最強のストレスや不安症対策テクニックと言えるくらい効果が高いので優先的にやっていきたいです。
誰でも簡単に出来るし。
とにかく、自分の思考を文字にする作業はめちゃくちゃメンタルに良い影響を与えるみたいで、誰かに対する感謝の気持ちを書くのも良いし、なんでも良いので書いてみましょう。
⑤認知シャッフル
認知シャッフルとは簡単に言うと関係ないことを連想し続けるゲームです。
例えば、「雪・ココナッツ・紅葉・マフラー・スイカ・まつぼっくり・さかな」など。
この認知シャッフルを研究している人によると、眠りにつくためには以下の2つの条件が必要とのこと(そりゃそうだって感じですが)。
①過去の失敗や未来の不安といったループしやすい思考をオフにする。
(反芻思考とか未来の不安や悩み)
②脳内のイメージが関係ないものを連想し続ける。
認知シャッフルの仕組み
認知シャッフルが世の中で知られるようになったきっかけは2016年の論文です(※4)。
「寝る前に色んな思考が頭をよぎって眠れない!」という悩みを抱えた154人の大学生にこのテクニックを実践してもらったところ、睡眠の質が大幅に改善したようです。
寝る前にデタラメな単語を連想していくことで、余計な思考が働かなくなり、ぐっすりと眠れるようになるって仕組みですね。
パソコン→みかん→アイス→ケータイ→雪→まつぼっくり→みたいな感じです。
別に単語に限らずどうでもいいことを連想していっても大丈夫です。
宇宙旅行に行ってたら突然地球に隕石が降ってきて、「やばいw」と思ったら吉田沙〇里さんが片手で食い止めて、投げ返した、と思ったら突然エイリアンの大群が湧いてきて、吉田沙〇里さんの戦闘力を測ったら泣いて降参した。
こんな感じでデタラメで意味不明なことを連想し続けるのもアリ(笑)
(※1)
Short-term autonomic and cardiovascular effects of mindfulness body scan meditation. - PubMed - NCBI
(※2)
(※3)
https://psycnet.apa.org/record/2017-47677-001
(※4)
※睡眠の質を上げてぐっすり眠るための根本的な仕組みが知りたい方はこちら↓